#T019 チューニング その三 | クラシックギターの交差点

#T019 チューニング その三

フレットを押さえた調弦方法だと、ぺグをまわすとき
左手が離れて音が切れてしまい調弦がやりにくいです。

ハーモニックを使用した調弦だと、指をはなしても音は鳴りつづけるので
合わせ易いのです。

 

※ハーモニックス:ギターのフレットは押さえず、
 軽く指を弦に触れた状態で弾く、位置はフレットの真上あたり。
 4フレット:弦長の5分の1 開放弦の5倍音 純正長3度の2オクタープ高い
 5フレット:弦長の4分の1 開放弦の4倍音 2オクターブ上
 7フレット:弦長の3分の1 開放弦の3倍音 純正完全5度の1オクタープ高い
12フレット:弦長の2分の1 開放弦の2倍音 1オクターブ上


ハーモニックスによる調弦法

5弦:7フレットと6弦5フレット
5弦:5フレットと4弦7フレット
4弦:5フレットと3弦7フレット
5弦:7フレットと1弦5フレット
1弦:7フレットと2弦5フレット

 

ハーモニックの調弦は慣れれば非常にやりやすいのですが、
これにも問題があるのです。
それはハーモニックスで、きちんとうねりもなく合わせた場合、
純正律での調弦になっている点です。
ヴァイオリンは純正律での調弦でよいのですが(フレットレス)
ギターは平均律でフレットが打たれてます。
よって平均律で調弦しなければいけません。


純正律で調弦した場合の平均律との比較(各弦)

3弦:4セント低い
4弦:2セント低い
5弦:+-0
6弦:2セント高い
1弦:2セント高い
2弦:4セント高い


ここまでちゃんと読んでくれた、あなたに感謝。
たいへんでしょう。
書くほうもがんばります。

 

上の比較をみたら、5弦は一緒ですよね。
よって5弦を基本にフレットを使用する調弦法で平均律へ微調整するわけです。
各弦の低い、高いを考慮しながら。

 

前回やった調弦法、もう一度コピペします。

 

5弦:開放と3弦:2フレット
5弦:2フレットと2弦:開放
4弦:開放と2弦:3フレット
4弦:2フレットと1弦:開放
6弦:開放と5弦:7フレット

 

これでチューニングについては終わりです。
が、
各自、いろいろ研究して下さいね。

 

最後に、ギターは平均律なので、あるコードを弾いて、
うねりがあるのはしかたがないのです。
でも、曲によって使用するフレットを考慮し、
調弦を行っているプロはいるのです。

 

やはり、耳は鍛えるべきかも。