#T009 リズム考・Ⅰ | クラシックギターの交差点

#T009 リズム考・Ⅰ

来るべきライブにむけ、練習スタジオでメンバーが集まり
練習をしていた時期のこと。

この日も練習があったのだが、ドラム担当がこない。
彼はいつも頭にタオルをかぶってやってきていた。
僕は彼のことをティーサージ君って呼んでいた。

メンバーの一人の携帯に電話がかかってきた。
どうやら彼は来る途中車で事故ったらしく遅れるそうだ。

練習スタジオは時間通りはじめなければいけない。
この練習スタジオにドラムができる人がいたので
ティーサージ君の代わりにドラムをたたいてもらうことになった。

練習がはじまった。
ありゃー。
乗れない。
この人ってドラムの講師らしいんだけど。

別にリズムが走ったり、もたったりするわけではない。
メトロノームみたいといえばそうかもしれない。
でも乗れない。
ティーサージ君がいかに凄いかその時分かった。
リズムとは「うねり」だ。
ティーサージ君は若干前ノリだった。
メンバーを乗せるような前ノリとでもいようか。

リズムは奥が深い。

リズム考・Ⅱへ つづく