#T011 爪・Ⅱ | クラシックギターの交差点

#T011 爪・Ⅱ

右手の爪をなんとなくのばしてギターを弾いていたんだけど
爪が重要であることに気がつきはじめる。

ある日、
ある人から爪の研ぎ方が全然分かってないって言われた。
僕の爪は左側にアール部分がなかったのである。

弾き方によってかわると思うけど、まず爪の右側で弾く人はいないと思う。
だいたい爪の左側で弦を弾く。
そしてアールがないと爪が弦に引っ掛かってしまう。
アールをつけることによりスムーズに弾けるようになった。
「なんだ、そんなことも分からないのか」
って言われてしまった。

上の写真は僕が使ってる爪研ぎなんだけど、アールがついてます。
製品名はハーフムーン。
これで研いだ後、
サンドペーパーの細いやつで仕上げます。
あるホームページでレシートを爪で擦ったら最後の仕上げになるって記事を発見。
みなさんもお試し下さい。
僕もたまにやります。

しかしスチール弦のギターを弾くと爪がボロボロになります。
そのあとクラシックギターでトレモロを弾くとすごい音がします。
パラポロピレポロみたいな。
もうそんな時はサンドペーパーで爪を研ぎます。

話はちょっと変わって
爪に関するテクニカルなお話。

クラシックギターでは、弦をただ弾くのではなく
爪で弦を捕らえて(爪と指の間に弦をすこし食い込ます)
引っ張るイメージで弾く。

これをやると遠達性のある音となります。

この爪で弦を捕らえる時、
サーカスの綱渡りをやる人が、足の指でロープを掴むイメージを
もってもらえばいいかもしれません。
ただ弦を弾くのではなく、弦を捕らえ、引っ張って放す。

弓矢を引っ張って放つ、
そこにエネルギーが発生しますよね。
これをやると音に深みがでます。
ただやみくもに強く弾いてもグシャーって音しか出ません。
(そういう音を出して先生によく睨まれるのはこの私)

弦も生き物。

痛いのは嫌いらしい。